映画に感謝を捧ぐ! 「アメリカン・サイコ」

 映画感謝人GHMです。

 今回はメアリー・ハロン監督の「アメリカン・サイコ」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 ブレット・イーストン・エリスの同名小説を

 もとにして作られた本作は

 現代流貴族の退廃と狂気をえぐり出す

 危険な作品であります。

 物質文明の象徴「アメリカ」において

 成功者となった主人公が

 自らの傲慢さと動物的衝動によって

 「怪物」と化していく姿を

 軽やかなる映像表現・音楽と

 過激な暴力・性描写を駆使して描くという

 大胆不敵な挑戦は

 私に「現代社会」に潜む精神的病魔の存在と

 「己の分を知る」ことの大切さを示してくれました。

 (主演男優C・ベールの放つ「紳士的ムード」が

 本作の恐怖と身近さを高めている点も見逃せません。)

 まさに「都会型怪奇サスペンス」の雄であると

 言えるでしょう。

 健全なる肉体に不健全なる精神を宿した事によって

 「物質主義の空虚と狂気」の象徴となった主人公の姿に

 恐れと感動を禁じ得ない本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。