映画に感謝を捧ぐ! 「幽霊と未亡人」

 映画感謝人GHMです。

 今回はジョセフ・L・マンキーウィッツ監督の「幽霊と未亡人」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 R・A・ディックの小説をもとにして作られた本作は

 喜劇性と品性とのバランス感覚に秀でた作品であります。

 アクション・ヒロインとは異なる「強さ」を持った未亡人と

 男気あふれる幽霊船長との出会いから始まった

 「ファンタジー風味の純愛劇」を

 品格を失うことなく進行させていくスタッフ・キャスト陣の

 「知性を秘めた純情」は

 私に「ドタバタ劇」とは一味違う上品な笑いと

 恋愛以上の純度を持った「愛」の輝きを

 示してくれました。

 (悲劇性過多に陥ることのないよう配慮された

 「美しくも哀しい終幕」も印象的です。)

 まさに「微笑ましくも哀しい」愛の映画であると

 言えるでしょう。

 「怪奇風味」に走ることなく幽霊を描きつつ

 相手を思う愛の尊さを世に示した本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。