映画に感謝を捧ぐ! 「プライベート・ライアン」

 映画感謝人GHMです。

 

 今回はスティーブン・スピルバーグ監督の「プライベート・ライアン」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 1944年の「ノルマンディー上陸作戦」のさなかに行われた

 「ライアン2等兵救出任務」を描いた本作は

 戦争映画史上最大級の

 狂気と混沌を宿した作品であります。

 米軍礼賛の衣をまといながら

 国家の偽善性と戦争の理不尽さをえぐり出す物語

 (本作において描かれた「特定の人命のみが重んじられる空気」は

 現代においても健在であると思います。)

 SFX・映像技・音響効果を駆使することによって

 ホラー要素と残酷リアリズムの融合を果たした戦闘シーン

 (「負傷して半死半生の状態でいる」ことが

 「一撃の下に死ぬ」ことよりも残酷であることを

 説得力ある形で示しております。)

 美しくも哀しげな音楽・挿入曲が一体となって

 「残酷さと説得力を兼ね備えた戦記」を生み出していく姿は

 私に「発展していくテクノロジー」と

 「変わる事なき人間の闘争・征服本能」が生み出す悲劇と

 戦場における人命の不公平さを目の当たりにする機会を

 与えてくれました。

 まさに「戦争の愚劣さ」と「五体満足で生きていることの喜び」を

 世に示した作品であると言えるでしょう。

 1990年代において驚異的な発展を遂げた映像・音響技術

 アメリカ映画界の「戦争再現力」

 S・スピルバーグ監督の「潜在的残酷趣味」

 戦場における「人間性変貌の法則」

 不確定要素によって揺り動かされる「生と死の法則」が

 一体となった本作と 

  

 生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。