映画に感謝を捧ぐ! 「アメリカを売った男」

 映画感謝人GHMです。  今回はビリー・レイ監督の「アメリカを売った男」に  感謝を捧げようと思います。      米国史上最大の情報漏洩事件を  もとにして作られた本作は  他のスパイサスペンスとは異なる「味」を持った作品であります。  任務への疑惑と孤独を抱えながら「監視任務」を遂行する  内務調査員と  監視の存在を感じ取りながら、「破滅への道」を進むかのように    生きる二重スパイの運命を  文学的な静けさを持って描くという  大胆不敵な試みは  私に「欺きを日常とする人生」の空しさと  国際社会の舞台裏に生きる人々の持つ情熱と空虚に  触れる機会を与えてくれました。  (二重スパイを「信仰心の強い人物」として描くことによって  「信じる」事が人間の本能であることを示している点も  見逃せません。)  まさに「娯楽的スリルに背を向けて  人生の末期を描いたスパイ・サスペンス」であると  言えるでしょう。    東西冷戦の裏側で展開された「頭脳戦」を  冷徹なる視線で描いた本作と  生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。            
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