映画に感謝を捧ぐ! 「バレンタイン」

 映画感謝人GHMです。

 今回はジェイミー・ブランクス監督の「バレンタイン」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 トム・サヴェージの小説をもとにして作られた本作は

 美と醜が一体となった不条理作であります。

 不条理の極みをめざすかのようなストーリーと

 

 美しき外見と醜い内面を兼ね備えたキャラクターを融合させることによって

 「被害者への同情心を持ちにくい犯罪サスペンス」を作り出そうという

 恐るべき挑戦は

 私に「欲望と悪意が支配する世界」に生きる若者たちの

 恐ろしさと悲しさに触れる機会を与えてくれました。

 (ホラーとサスペンスの間をさまようかのような演出が

 不条理感を高めている点も見逃せません。)

 まさに「サスペンス映画界の理不尽王」と呼ぶにふさわしい

 作品であると言えるでしょう。

 美男美女の不幸をのぞき見る感覚を与えることに徹する姿が

 潔くも恐ろしい本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。