映画に感謝を捧ぐ! 「ロッキー」
映画感謝人GHMです。
今回はジョン・G・アビルドセン監督の「ロッキー」に
感謝を捧げようと思います。
愛と戦いの日々を描いた人気シリーズの1作目となる本作は
70年代のアメリカ映画界を覆う「ネガティブな空気」に
反旗を翻した「革命的作品」であります。
陰性の人情劇から陽性の成長物語へと転じていくストーリー
(論理性よりも「人間味」を重視することによって
素朴な快感を生み出している点が素晴らしいです!)
映像テクニックを最小限度に抑え
「そこにいる」人間の思い・「そこにある」街の空気を
忠実に写し出すことに追求した演出
(台詞のない場面でも「登場人物の心」が伝わってくる感覚を
体現させてくれました、)
主演男優S・スタローンの肉体的名演技。
(「心境の変化によって肉体が変わっていく」姿を
的確に表現しております。)
生活感あふれる俳優・女優陣
(おかげで「格好悪い行動やネガティブな言葉が満載であっても
愛すべき人々」になっているという
逆説的状況が発生しております。)
最高レベルのタイミング&アレンジで流れるテーマ曲が一体となる姿は
私に「人の死・劇的な大活躍・美男美女に頼ることなく
感動を呼び起こすこと」の素晴らしさを見せてくれました。
(世俗的なハッピー・エンドに背を向けて
「ささやかな幸せと愛」を選んだ終幕も素晴らしいです!。)
まさに「逆境に強い男」S・スタローンの原点であると同時に
スポーツ映画における「過程の大切さ」を示した作品であると言えるでしょう。
厳しい予算枠・「大物俳優&スタッフ」不在の状況を
出演者・スタッフ陣の「魂」が引き出した潜在力によって克服し
「超大作」以上の歴史的価値を生み出すことに成功した本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。