映画に感謝を捧ぐ! 「ロッキー」

 映画感謝人GHMです。

 今回はジョン・G・アビルドセン監督の「ロッキー」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 フィラデルフィア出身のボクサー「ロッキー・バルボア」の

 愛と戦いの日々を描いた人気シリーズの1作目となる本作は

 70年代のアメリカ映画界を覆う「ネガティブな空気」に

 反旗を翻した「革命的作品」であります。

 陰性の人情劇から陽性の成長物語へと転じていくストーリー

 (論理性よりも「人間味」を重視することによって

 素朴な快感を生み出している点が素晴らしいです!)

 映像テクニックを最小限度に抑え

 「そこにいる」人間の思い・「そこにある」街の空気を

 忠実に写し出すことに追求した演出

 (台詞のない場面でも「登場人物の心」が伝わってくる感覚を

 体現させてくれました、)

 主演男優S・スタローンの肉体的名演技。

 (「心境の変化によって肉体が変わっていく」姿を

 的確に表現しております。)

 生活感あふれる俳優・女優陣

 (おかげで「格好悪い行動やネガティブな言葉が満載であっても

 愛すべき人々」になっているという

 逆説的状況が発生しております。)

 最高レベルのタイミング&アレンジで流れるテーマ曲が一体となる姿は

 私に「人の死・劇的な大活躍・美男美女に頼ることなく

 感動を呼び起こすこと」の素晴らしさを見せてくれました。

 (世俗的なハッピー・エンドに背を向けて

 「ささやかな幸せと愛」を選んだ終幕も素晴らしいです!。)

 まさに「逆境に強い男」S・スタローンの原点であると同時に

 スポーツ映画における「過程の大切さ」を示した作品であると言えるでしょう。

 厳しい予算枠・「大物俳優&スタッフ」不在の状況を

 出演者・スタッフ陣の「魂」が引き出した潜在力によって克服し

 「超大作」以上の歴史的価値を生み出すことに成功した本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。