映画に感謝を捧ぐ! 「史上最大の作戦」

 映画感謝人GHMです。

 今回はケン・アナキン&ベルンハルト・ヴィッキ&アンドリュー・マートン監督の

 「史上最大の作戦」に感謝を捧げようと思います。

 

 コーネリアス・ライアンの同名ノンフィクションを

 もとにして作られた本作は

 「戦争における人間」に着目した作品であります。

 膨大な数の俳優・女優陣を動員しながら

 

 個性を最小限度にとどめるよう配慮された演出・ストーリー

 (ドイツ軍の残酷さをアピールしない展開が「戦争は善悪の戦いでない」

 ことを伝えているように思います。)

 

 膨大な物量・場所を駆使して作られた戦闘シーン

 活劇的な勇壮さを放つテーマ曲が一堂に会する姿は

 私に「戦争において人間は道具の一つとなる」・「戦争は壮大なる浪費である」

 「戦争においては勇壮さをアピールする存在に警戒すべし」ということを

 

 示してくれました。

 (時折導入される「喜劇的場面」が戦争の狂気を示している点も

 見逃せません。)

 まさに「反戦描写をほとんど用いることなく「戦争の非人間性」を

 写し出した戦争大作」であると言えるでしょう。

 1944年の「ノルマンディー上陸作戦」を

 技術力・娯楽要素・物量の限りを尽くして「娯楽大作」に変えることによって

 戦争が「残酷にして魅力的」であることを世に示した本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。