映画に感謝を捧ぐ! 「ブルーベルベット」
映画感謝人GHMです。
今回はデイヴィッド・リンチ監督の「ブルーベルベット」に
感謝を捧げようと思います。
病に倒れた父を見舞うために帰郷した青年に降りかかる
恐怖を描いた本作は
不条理の美に満ちあふれた危険な作品であります。
理性と狂気の間をさまようかのようなストーリー
映像技と猟奇趣味の限りを尽くして展開される映像表現
美しくも不気味な音楽・挿入曲が一体となって
「平穏無事な風景の中に悪鬼を宿す世界」を映し出していく姿は
私に「作品世界の妖気に取り込まれていく感覚」をもたらしました。
(俳優・女優陣の「身体を張った怪演」が作品の猟奇性・背徳性を
増幅させている点も見逃せません。)
まさに「不条理文学映画」の雄と呼ぶにふさわしい
作品であると言えるでしょう。
平和な白昼と精神病的な夜を兼ね備えた街の風景・住人たちが
麻薬的な魅力を醸し出す本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。