映画に感謝を捧ぐ! 「怒りの葡萄」

 映画感謝人GHMです。

 今回はジョン・フォード監督の「怒りの葡萄」に

 感謝を捧げようと思います。

 ジョン・スタインベックの同名小説をもとにして作られた本作は

 素朴さと鋭さのバランス感覚に長けた強豪作であります。

 西部劇を思わせるような穏やかな風景・人物像と

 社会的残酷描写満載のストーリー展開が

 互いの個性を高めながら物語を進行させていく姿は

 私に「時代の潮流を見つめる鋭い目線」と

 「人間の善性に対する信頼」に満ちた時間をもたらしました。

 まさに「道中映画の中に風刺の刃を隠し持つ」

 作品であると言えるでしょう。

 雄大な自然と人間社会の矮小さを

 厳しくも暖かい精神で描いた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。