映画に感謝を捧ぐ! 「ブリキの太鼓」
映画感謝人GHMです。
今回はフォルカー・シュテンドルフ監督の「ブリキの太鼓」に
感謝を捧げようと思います。
ギュンター・クラスの同名小説をもとにして作られた本作は
壮絶にしてのどかな作品であります。
波瀾万丈の人生を歩みながら「童心」を保ち続ける主人公の姿と
過激な暴力&性描写・ファンタジー要素・ホームドラマ的なムードを融合させながら
超技巧的なストーリー・演出が一体となる光景は
私に「周辺大国の間を渡り歩く存在の悲哀」と
「大人社会の暗黒面」を目の当たりにする機会をもたらしました。
(子供の無邪気さによって危機に陥る大人の姿を
ブラック・ユーモア的に表現することによって「子供心の残酷さ」を
写し出している点も見逃せません。)
まさに「壮大なる残酷童話」の称号にふさわしい作品であると言えるでしょう。
人類の歴史が悲劇であると同時に滑稽劇であることを
子供感覚に徹しながら描いた本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。