映画に感謝を捧ぐ! 「わかれ路」

 映画感謝人GHMです。

 今回はマーク・ライデル監督の「わかれ路」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 ポール・ギマールの同名小説をもとにして

 作られた映画の2作目となる本作は

 サスペンス型の表現法を駆使した恋愛映画であります。

 「恋愛映画」における王道要素の一つ「三角関係」を解体し

 時系列をずらしながら再構成していく手法によって

 ミステリアスな雰囲気と神秘性を与えようという試みは

 私に「典型的要素を改造する」ことの醍醐味に触れる機会をもたらしました。

 (「力押しのブラック・ユーモア」と呼びたくなるような決着の付け方も見逃せません。)

 まさに「技巧型恋愛映画」と呼ぶべき作品であると言えるでしょう。

 優柔不断で傲慢な男性に振り回される女性二人の悲劇を

 演出・編集によって神秘的な物語へと変えることの挑んだスタッフ陣の挑戦心に

 心打たれる本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。