映画に感謝を捧ぐ! 「イージー・ライダー」
映画感謝人GHMです。
感謝を捧げようと思います。
60年代のアメリカをさまよう2人のライダーを描いた本作は
作り手の思いと時代の空気が最高の結婚を果たした作品であります。
即興的でありながら文学性と苦味の利いたストーリー
幻想的表現とリアリズムのせめぎ合いによって
焦燥感・人間味を感じさせる演出
演技的でない名演ぶりを発揮する俳優・女優陣
(「台本に従った演技」よりも時代・地域の気風&キャラクターの内面を忠実に再現することに
重きを置いているような印象を受けました。)
軽快でありながら哀しげな挿入歌が一体となって「輝けるアメリカの終焉」を告げる光景は
私に「60年代アメリカの風景」と「現代にも通じる社会的病理」の存在を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(アメリカに関する予備知識や各場面に対する考察が必要な作りと
なっている点も見逃せません。)
まさに「文学的不良映画」の称号にふさわしい作品であると
言えるでしょう。
音楽の使い方・ロケーションの強みを生かした映像表現
内なる思いを「物語」に変える精神によって
後年作への「道しるべ」となった本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。