映画に感謝を捧ぐ! 「ジョニーは戦場へ行った」

 映画感謝人GHMです。

 今回はドルトン・トランボ監督の「ジョニーは戦場へ行った」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 ドルトン・トランボの同名小説を彼自身の監督・脚色によって

 映画化した本作は

 ホラーやバイオレンスとは異なる残酷さに満ちた作品であります。

 戦争と実験によって「理不尽な生」を与えられてしまった青年が

 唯一の道具である「精神」によって運命を変えようとする姿を

 実験的な映像表現と戦略的な色彩・音楽によって映画化しようという試みは

 私に「生」の定義について考える時間と

 科学的思考のもつ残忍さに触れる機会をもたらしました。

 (映画史上最大級の絶望の中で

 わずかな希望にすがろうとする終幕も見逃せません。)

 まさに「死に勝る恐怖を体現する映画」であると言えるでしょう。

 「精神世界&記憶の映像化」に挑む実験精神と

 軍隊・科学者の非人間的論理に対する「静かなる怒り」によって生まれた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。