映画に感謝を捧ぐ! 「真夜中のカーボーイ」

 映画感謝人GHMです。

 今回はジョン・シュレシンジャー監督の「真夜中のカーボーイ」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 ジェームズ・レオ・ハーリヒーの同名小説をもとにして作られた本作は

 60年代アメリカの「病魔」を静かにえぐり出す過激作であります。

 主演男優D・ホフマン&J・ボイドの「陰陽交わる熱演」

 ポジティブ精神あふれる幕開けから、大いなるネガティブへと向かう

 「逆サクセス・ストーリー」

 多彩な技法・スピード感を駆使して展開される映像と音楽が一体となって

 「NYの底辺に生きる男たちの不器用な愛と人生」を描く姿は

 私に「魅力的とは言い難い外見・空気を持つ人間を

 愛すべき存在として描く」ことの醍醐味と

 現地ロケによってのみ表現される「世界の匂い」の尊さを目の当たりにする時間を

 もたらしました。

 本作こそ「反痛快系映画」の歴史に燦然と輝く作品であると言えるでしょう。

 時代の真夜中をさすらうカウボーイたちの姿を

 冷徹な目線と愛をこめて描いた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。