映画に感謝を捧ぐ! 「バッファロー’66」

映画感謝人GHMです。

 今回はヴィンセント・ギャロ監督・主演の「バッファロー’66」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 刑務所を出所した男に降りかかる奇妙な運命を描いた本作は

 「趣味の合う人だけ楽しめればいい」精神に彩られた

 潔い作品であります。

 技巧的な映像表現・多種多様な色彩

 他の映画では考えられないようなエピソード・心理描写を

 丹念に積み重ねていくストーリー展開が一堂に会して

 「自他共に愛せない男と、不屈の愛を持った女の1日」を

 映像化していく光景は

 私にミステリー・サスペンとは異なる「先の読めない感覚」と

 「日常生活に潜むドラマ要素の醍醐味」に触れる機会をもたらしました。

 (ヒロインに扮したC・リッチの神秘性と脇役陣の放つ「庶民的ムード」が

 作品の味わいを高めている点も見逃せません。)

 まさに「趣味人型映画」の歴史に輝く作品であると言えるでしょう。

 行き当たりばったりとも戦略的ともつかない雰囲気が

 時間と共に心地よさへとつながっていく本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。