映画に感謝を捧ぐ! 「スモーキン・エース」

 映画感謝人GHMです。

 今回はジョー・カーナハン監督の「スモーキン・エース」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 高級ホテルで展開される捜査官・暗殺者・手品師の戦いを描いた本作は

 軽快にして寓話的な作品であります。

 一軒のホテルに複数の思惑と誤解が絡み合うことによって生じた

 「複雑怪奇な死闘」を

 漫画的なキャラクター造形と病的なまでに軽快な演出&音楽によって描くという

 大胆極まる挑戦は

 私に「暴力の空虚を説くメッセージ」と「闘いのエンターテインメント性」が

 共存しうることを目の当たりにする時間をもたらしました。

 (死闘の後で判明する「真実」が殺し合いの愚かしさをより鮮明に写しだしている点も

 見逃せません。)

 まさに「軽やかにして残忍な教訓系アクション映画」と呼びたくなる作品であると

 言えるでしょう。

 浮世離れしたキャラクター・混乱していくストーリー・コミック的スピード感が

 一堂に会することによって

 作り手の意図をも超えた「重み」を宿してしまった本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。