映画に感謝を捧ぐ! 「ミスト」

 映画感謝人GHMです。

 今回はフランク・ダラボン監督の「ミスト」に

 

 感謝を捧げようと思います。

 

 スティーブン・キングの同名小説をもとにして作られた本作は

 他作品とは異なる「末世的ムード」に支配された作品であります。

 モンスター・ホラーの王道的形態を取りながら

 人間が考え得る「悪意」の限りを尽くしたストーリーを展開し

 ホラー映画史上最大級の「意地悪さ」に満ちた終幕を迎える姿は

 私に「人間の想像力」が持つ負の可能性と

 「社会性・文化性」の無力さを目の当たりにする機会をもたらしました。

 (「残酷描写の存在しないシーン」であっても恐怖と絶望を感じさせる

 演出的配慮が成されている点も見逃せません。)

 本作こそ「2000年代の空気が生んだトラウマ映画」と呼ぶにふさわしい

 作品であると言えるでしょう。

 クトゥルフ神話と人間社会に宿る「混沌」が融合することによって誕生した本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。