映画に感謝を捧ぐ! 「クロッシング(2009年版)」
映画感謝人GHMです。
今回はアントワン・フークワ監督の「クロッシング(2009年版)」に
感謝を捧げようと思います。
NY警察に所属する刑事・パトロール警官・潜入捜査官の
危険な日常を描いた本作は
社会性とアクション性を兼ね備えた警察映画であります。
犯罪と暴力が「日常」となった町で
愛情・欲望・空しさを抱えながら生きる男たちの姿を
会話・行動・音楽のすべてに「アクション性」を宿す表現法を駆使して描くことによって
「娯楽性と社会性の均整」を保った作品にしようという試みは
私が「善悪兼ね備えた人物・物語」を好むのだと言うことを
再認識する機会をもたらしました。
(「殺す者は殺される者になりうる」ことに着目している点や
「感動誘発的表現」をほとんど行っていない点も見逃せません。)
本作こそ「風格ある軽量娯楽映画」と呼ぶにふさわしい
作品であると言えるでしょう。
B級映画の精神と社会派映画の精神がせめぎ合う
「抗争の物語」を通じて
アメリカ社会の病理を写し出す本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。