映画に感謝を捧ぐ! 「死海殺人事件」

 映画感謝人GHMです。

 今回はマイケル・ウィナー監督の「死海殺人事件」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 アガサ・クリスティーの小説「死との約束」をもとにして作られた本作は

 和やかさと意地悪さが共存するサスペンス映画であります。

 犯罪サスペンスにホームドラマ要素・アメリカ精神とヨーロッパ精神のせめぎ合い

 観光旅行的な映像・音楽表現を加えることによって

 風格とスケール感のある作品に仕立て上げようという試みは

 私に「気高さと傲慢さが紙一重の位置にいる」ことを再認識する機会を

 もたらしました。

 (ブラック・ユーモア的な事件解決を経て、さわやかな幕切れに向かうという流れが

 心地良い「胡散臭さ」を生み出している点も見逃せません。)

 まさに道中映画・犯罪映画・滑稽劇・家族劇が一堂に会した

 「闇鍋型サスペンス映画」であると言えるでしょう。

 俳優・女優陣の熱弁ぶり・荒々しくも巧妙な「ヒントの挿入」

 映画ならではの「繰り返し表現」が冴え渡る本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。