映画に感謝を捧ぐ! 「ゴリラ」

 映画感謝人GHMです。

 今回はジョン・アーヴィン監督の「ゴリラ」に

 感謝を捧げようと思います。

 犯罪組織への潜入捜査に挑む元FBI捜査官の活躍を描いた本作は

 無理強い的な作劇法が強烈な印象を残す作品であります。

 A・シュワルツェネッガーと潜入捜査

 破壊的アクションとハードボイルド描写という相性の悪いカップルを

 「定番シーンを出たとこ勝負的に継ぎ合わせる」という手法によって

 結びつけるという試みは

 私に「娯楽映画的愛嬌」と「実験映画精神」の奇妙な結婚の形を

 示してくれました。

 (「最終決戦に喜劇的小ネタを挿入する」

 「無慈悲な戦いから人情劇的展開に向かう」という

 試みに挑戦している点も見逃せません。)

 まさに「映画的化学実験」の一例を示した

 壮絶なる珍作であると言えるでしょう。

 豪快さ・人情・怪しさを闇鍋的に詰め込むことによって生を受けた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。