映画に感謝を捧ぐ! 「2001年宇宙の旅」
映画感謝人GHMです。
今回はスタンリー・キューブリック監督の「2001年宇宙の旅」に
感謝を捧げようと思います。
アーサー・C・クラークの小説「前哨」を
彼自身とS・キューブリック監督の脚色で映画化した本作は
鑑賞者の脳力に挑む挑戦的作品であります。
計算された特殊効果・小道具の使い方によって生み出される「宇宙的スケール感」
極限までに記号化されたキャラクター
(登場人物よりも人間的な人工知能「HAL9000型」の存在が
「テクノロジー社会」に対する皮肉を放っているような印象を受けました。)
短篇集的な「章」の分けによるヒントの提示
格調高くも怪しげな「クラシック音楽」の使い方
娯楽的明瞭さ・親近感を徹底的に廃することによって
鑑賞者に「思考せざるを得ない状況」をもたらしたストーリーが一堂に会する光景は
私を「他の映画とは異なる次元」へと誘ってくれました。
(哲学&純文学風味の作風であるにもかかわらず
「マニア向け」の領域に囚われず
一般的知名度の高い作品となっている点も見逃せません。)
まさに「S・キューブリック監督の知性&意地悪さ」と
「映像技術陣の職人技」が融合することによって生を受けた作品であると言えるでしょう。
SF映画の枠を超え、文化史に対する「大いなる道しるべ」となった本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。