映画に感謝を捧ぐ! 「ハルク(2003年版)」
映画感謝人GHMです。
今回はアン・リー監督の「ハルク(2003年版)」に
感謝を捧げようと思います。
マーベル・コミックの同名ヒーローをもとにして作られた映画の
2003年版となる本作は
モンスター映画の伝統とコミック感覚との融合に挑んだ作品であります。
漫画本的な表現法を徹底追求することによって生まれた映像と
活劇的爽快感を最小限度にとどめ
「ハルク」誕生までの過程と
本人の意に反して「科学的モンスター」となってしまった人間の悲哀に
重きを置いたストーリーを共存させようという試みは
私に「最新鋭の映像テクノロジーとメッセージ性」を兼ね備えた作品を作ろうという意志と
娯楽的魅力に満ちあふれた作品にしようという思いが織りなす葛藤を
目の当たりにする機会をもたらしました。
まさに「童心と大人的思考のせめぎ合い」によって生を受けた作品であると
言えるでしょう。
モンスター映画の伝統と2000年代の科学力を駆使して
「力による解決」を絶対視する思想に冷や水を浴びせた本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。