映画に感謝を捧ぐ! 「ウェイトレス~おいしい人生のつくりかた」

映画感謝人GHMです。

 今回はエイドリアン・シェリー監督の「ウェイトレス~おいしい人生のつくりかた」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 「パイ・コンテスト」参加を夢見て奮闘するウェイトレスの運命を描いた本作は

 愛と技巧が程よく調和した作品であります。

 ユーモアと映像技を兼ね備えた「パイ描写」の数々

 (「ヒロインの心情をパイで表す」という発想の妙も印象的です。)

 メロドラマ的価値観で物語を進行させることによって生じた違和感を

 最終局面における「どんでん返し」によって一掃する作劇法

 場違いなまでの大仰な音楽・映像表現がもたらす「ドタバタ的な笑い」が

 一堂に会する光景は

 私にサスペンス映画とは異なる形の「予測を裏切られる快感」をもたらしました。

 (「段階的に登場人物の個性を立たせていく」配慮がなされている点も見逃せません。)

 まさに恋愛喜劇の王道を進みつつ

 恋愛喜劇の領域を超えた「愛」の形を示した作品であると言えるでしょう。

 パイ・子供・夢に向かって奮闘する女性への愛に満ちた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。