映画に感謝を捧ぐ! 「奇跡の人(1962年版)」
映画感謝人GHMです。
今回はアーサー・ペン監督の「奇跡の人(1962年版)」に
感謝を捧げようと思います。
ウィリアム・ギブソンの実話系戯曲を
彼自身の脚色によって映画化した本作は
ヒューマニズム・映画的技術・着想の妙が
一体となって生まれた強豪作であります。
ホラー・サスペンス・アクション・サイレント喜劇のエッセンスを融合させた演出法
「登場人物の不幸を利用して観客の同情を誘う」手法に
冷や水を浴びせかけるかのようなストーリ
俳優・女優陣の「五体を駆使した熱演」が一堂に会する光景は
私に「感動・恐怖・笑いが紙一重の存在である」事と
他の実話系映画とは異なる「臨場感」に触れる機会をもたらしました。
(闇雲に物語の幅を広げないことによって「ストーリーの破綻」を防ぐと同時に
ハッピー・エンドの純度を高める配慮がなされている点も見逃せません。)
まさに「安易な感動誘発描写に背を向ける」ことによって
説得力のある感動を呼び起こす事に成功した作品であると言えるでしょう。
後年のホラー映画・実話系映画に多大な影響を与えた本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。