映画に感謝を捧ぐ!  「プッシャー(1996年版)」

 映画感謝人GHMです。

 今回はニコラス・ウィンディング・レフン監督の「プッシャー(1996年版)」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 麻薬密売人フランクの危険な運命を描いた3部作の1作目となる本作は

 静かなる凶暴性と悪意に満ちた作品であります。

 暴力と罪に支配された7日間を

 実録的な生々しさ・アクション映画的な軽やかさ・激しくもクールな残酷描写を

 使い分けながら描くという手法は

 私に「淡々と進行していく物語が

 時間と共に魅惑へとつながっていく」感覚をもたらしました。

 (「登場人物の表情を明瞭にしない」ことによって

 想像する楽しみと神秘性を生み出している点も見逃せません。)

 まさに、犯罪映画史上まれに見るほどの「麻薬的な魅力」を持った作品であると

 言えるでしょう。

 娯楽映画的な軽さと

 文学映画的な重苦しさを兼ね備えた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。