映画に感謝を捧ぐ! 「ブラザー・サン シスター・ムーン」
映画感謝人GHMです。
今回はフランコ・ゼフィレッリ監督の「ブラザー・サン シスター・ムーン」に
感謝を捧げようと思います。
フランシスコ会の創設者
ジョヴァンニ・ディ・ピエトロ・ディ・ベルナルドーネの生涯をもとにして
作られた映画の1972年版となる本作は
神秘性と風刺性を兼ね備えた実話系映画であります。
絵画的な映像・ミュージカル風味の音楽&挿入歌と
宗教映画の伝統と1970年代の気風が融合することによって生まれたストーリーが
互いの持ち味を生かしながら作品世界を形成していく光景は
私に「伝統芸と時流の平和的共存」の一形態を示してくれました。
まさに「ファンタジー的な美しさと現実社会の闇が共存する」
宗教映画であると言えるでしょう。
キリスト教礼賛映画の衣をまといながら
世代間の断絶・宗教の本質が失われ、政治&ビジネスの道具と化していく状況を
痛烈に描いた本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。