映画に感謝を捧ぐ! 「何がジェーンに起ったか?」

映画感謝人GHMです。

 今回はロバート・アルドリッチ監督の「何がジェーンに起ったか?」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 ヘンリー・ファレルの小説をもとにして作られた本作は

 映画史上まれに見る「陰鬱な家族劇」であります。

 ショービジネスの毒気によって心を蝕まれた姉妹の運命を

 猟奇性と哀愁のバランス感覚を保ちながら描くという試みは

 私に、若くして成功者となった人間に襲いかかる「心理的罠」の存在

 人心に潜む「モンスター」の脅威・限定された空間と心理によって生み出される

 スリルと恐怖を体感する時間をもたらしました。

 (最終局面において善悪の関係を逆転させることによって

 ブラック・ユーモア風味の幕切れを生み出した点も見逃せません。)

 まさに「ホームドラマ型心理サスペンス」の雄と呼ぶにふさわしい

 作品であると言えるでしょう。

 主演女優2人の放つ「負の気迫」と複数のジャンルを融合させたかのような表現法によって

 人間の様々な感情を網羅した「対決映画」となった本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。