映画に感謝を捧ぐ! 「エリート・スクワッド」

 映画感謝人GHMです。

 今回はジョゼ・バジーリャ監督の「エリート・スクワッド」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 リオ・デ・ジャネイロに生きる人々の

 危険な日常を描いた本作は

 凶暴性と文学性が一体となった過激作であります。

 権力機構の腐敗によって

 力と欲望が「ルール」となった世界の中で正義を貫くために

 「殺人機械」となることを選ばざるを得なかった警官たちの姿を

 社会派ムードと娯楽アクション要素のバランスを保ちながら描くという

 軽業的な手法は

 

 私に「空気支配の恐怖」と「悪と戦うことによって生じる肉体的・精神的疲弊」を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (警察組織の腐敗を批判すると同時に

 宗教者・人道支援団体を攻撃するという荒技に挑んでいる点も見逃せません。)

 まさに「残忍醜悪にして純文学的な刑事アクション映画」であると言えるでしょう。

 重厚な社会派要素&政治的主張・軽快なアクション・シーン&音楽が

 違和感を感じさせることなく共存する光景が

 「勧善懲悪映画」にはない苦味と戦慄を呼び起こす本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。