映画に感謝を捧ぐ! 「地球へ2千万マイル」
映画感謝人GHMです。
今回はネイザン・ジュラン監督の「地球へ2千万マイル」に
感謝を捧げようと思います。
地球外から回収された生物を巡る騒動を描いた本作は
スリルと微笑ましさが同居するSF映画であります。
危機に立ち向かうことによって成長していくモンスターに
翻弄される人類の姿を
胡散臭さと説得力の間を彷徨うストーリー・恐ろしくも愛嬌のあるモンスター・デザイン
技術力と劇画的魅力を兼ね備えた特撮を駆使して描くという試みは
私に「モンスターと人間との闘いであるにもかかわらず、モンスターに好感を持ってしまう」という
奇妙な感覚をもたらしました。
(アメリカ礼賛風味の中に「科学万能主義」に対する皮肉が込められている点や
ロマンス・情緒に溺れず、モンスターSF元来の魅力で勝負しようという潔い精神に
あふれている点も見逃せません。)
まさに「サクセス・ストーリー型モンスターSF」と呼ぶにふさわしい
作品であると言えるでしょう。
「キング・コング」の精神・特撮技術&映像技・1950年代の空気が融合することによって
怪獣映画史の幕を開いた本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。