映画に感謝を捧ぐ! 「スリ(2008年版)」
映画感謝人GHMです。
今回はジョニー・トー監督の「スリ(2008年版)」に
感謝を捧げようと思います。
奇妙なトラブルに巻き込まれた
スリ四人組の運命を描いた本作は
クールさと人情味を兼ね備えた犯罪映画であります。
人情劇とサスペンスの間を彷徨うかのようなストーリーを
ホームドラマ的な風景の中に違和感なく犯罪&暴力を融合させるバランス感覚
銃撃戦・格闘技・爆発に依存することなく「緊迫感のある対決シーン」を
作り上げる事を可能にした映像技
東洋風味あふれるキャラクターによって補強し
「絵画的魅力を持った犯罪映画」を創造するという試みは
私に「東洋精神と西洋的映像感覚が一体となる光景」を
堪能する時間をもたらしました。
ある意味本作は「東洋流女難映画史」の静かなる強豪作と
呼ぶにふさわしい作品であると言えるでしょう。
犯罪集団とは思えないほどの「庶民的オーラ」をもった4人組が
潜在的悪女性と儚げな空気を兼ね備えたヒロインに翻弄される姿によって
ヨーロッパ映画的なユーモアと静かなるスリルを生み出した本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。