映画に感謝を捧ぐ! 「エスター」

映画感謝人GHMです。

 今回はジャルム・コレット・セラ監督の「エスター」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 孤児院で暮らす少女「エスター」を養子に迎えた家族の運命を描いた本作は

 多彩な顔を持つホラー映画であります。

 少女漫画的な外見・冷徹な頭脳・驚異的な情報収集&操作力

 優れた身体能力を兼ね備えたモンスター・ヒロインが

 周囲の人間関係と肉体を破壊していく姿を

 サスペンス・ホラー・家族劇のエッセンスを融合させながら描くという試みは

 私にホラー映画が積み上げてきた「歴史」の重みと

 人間の持つ「先入観」の恐ろしさを再認識する時間をもたらしました。

 (男親と女親の「娘に対する見解の相違」に着目している点や

 残酷にして芸術的なエンドロールも見逃せません。)

 本作こそ、映画的知識と「女性の強さ」に対する敬意と恐れ」が

 融合することによって生まれた作品であると言えるでしょう。

 「ホームドラマにありがちな要素をホラー的に活用する」という大胆な発想と

 善悪の枠を超えた子供たちの熱演ぶりが冴え渡る本作と

 

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。