映画に感謝を捧ぐ! 「ブルワース」
映画感謝人GHMです。
今回はウォーレン・ビーティ監督・主演の「ブルワース」に
感謝を捧げようと思います。
民主党上院議員ジェイ・ブルワースの奇妙な選挙戦を描いた本作は
コミカルな動きで鋭い刃を放つ、異色の政治劇であります。
「選挙戦」を題材としたドタバタ喜劇の衣をまといながら
選挙運動・政界・資本主義の暗部をえぐり出すストーリーに
多種多様な音楽・サスペンス要素を加えることによって
「娯楽性と社会性を兼ね備えた物語」へと変えていく姿は
私に「荒唐無稽でありながらも社会との接点を失わない喜劇」を
創造する事が可能であることを証明してくれました。
(主人公を英雄として描かず「大胆さと小心さを合わせ持つ人物」として描いている点や
「静かなる苦味」の利いた幕切れが
作品の現実感を高めている点も見逃せません。)
まさに、現代社会のシステムを笑い飛ばす「道化映画」の雄と呼ぶにふさわしい
作品であると言えるでしょう。
W・ビーティ氏の「知的な過激派」ぶりとラップに宿る反骨精神が
合体することによって生を受けた本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。