映画に感謝を捧ぐ! 「アパリション-悪霊-」
映画感謝人GHMです。
今回はトッド・リンカーン監督の「アパリション-悪霊-」に
感謝を捧げようと思います。
心霊実験がもたらす怪現象に翻弄される
男女の運命を描いた本作は
ホラー映画作りの難しさを象徴する珍作であります。
ホラー映画ならではの残酷描写&勢い重視のストーリー運びを避け
静かに忍び寄る恐怖・論理性・風刺要素を重んじた作品にしようとした結果
怪奇恐怖が減殺されてしまうという悲劇は
私に「ホラー映画における視覚的&聴覚的インパクトの重要性」と
「説明台詞を多用することの弊害」を体感する機会をもたらしました。
まさに「反面教師的ホラー映画」と呼ぶにふさわしい作品であるといえるでしょう。
猟奇的とも神秘的とも言い難い作品でありながら
青を重視した「怪しげな色彩」と暇つぶし規模の上映時間にとどめる「謙虚さ」によって
憎めない珍作となった本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。