映画に感謝を捧ぐ! 「マシニスト」

映画感謝人GHMです。

 今回はブラッド・アンダーソン監督の「マシニスト」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 不眠症によって心身を蝕まれていく男の運命を描いた本作は

 静かなるマイナスエネルギーに満ちた怪作であります。

 無機質の極みをめざすかのような映像

 虚実の間を不鮮明にしながら進行していくストーリー

 主演男優C・ベイルの「五体を駆使した不健康演技」が一堂に会して

 「一人の人間が崩壊していく過程」を写し出していく光景は

 私に「夢遊病的な感覚」と「精神的圧力」に満ちた時間をもたらしました。

 (映画史上まれに見る「妖気漂うハッピー・エンド」も見逃せません。)

 まさに「不健全映画」の頂点をめざす心理サスペンス映画であると

 言えるでしょう。

 

 映画全体を覆う「不健康な空気」が

 寒々しいスリルと背徳的な好奇心を呼び覚ます本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。