映画に感謝を捧ぐ! 「恐るべき子供たち」

映画感謝人GHMです。

 今回はジャン=ピエール・メルヴィル監督の「恐るべき子供たち」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 ジャン・コクトーの同名小説を彼自身の脚色によって映画化した本作は

 背徳の美に満ちあふれた異色の恋愛劇であります。

 映画史上まれに見るほどの「妖気」を放つ姉弟関係を

 ヨーロッパ絵画とおとぎ話を融合させたかのような映像と

 文学的な台詞回しの限りを尽くして描くという試みは

 私に「純愛と狂気の間に位置する人間関係」を体感する機会をもたらしました。

 (後年の我が国における「ツンデレ」への道しるべと

 なっている点も見逃せません。)

 まさに「純愛系モンスター映画」の称号にふさわしい

 作品であると言えるでしょう。

 異常性愛と純文学性が絶妙のバランスで配合された本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。