映画に感謝を捧ぐ! 「ダーケストアワー 消滅」

 映画感謝人GHMです。

 今回はクリス・ゴラック監督の「ダーケストアワー 消滅」に

 感謝を捧げようと思います。

  

 モスクワ上空より舞い降りたエイリアンに立ち向かう

 人々の姿を描いた本作は

 アメリカの魅力と問題点を体現した侵略SF映画であります。

 モスクワを舞台にしているにもかかわらず

 アメリカ流映像テクノロジーアメリカ的思考&文化によって

 作品世界が覆い尽くされるという奇妙な状況は

 私に「アメリカの持つ対外的エネルギー」が

 善にも悪にもなりうるということを体感する機会をもたらしました。

 (虐殺シーンをファンタジックに描くことによって

 「テクノロジー過多がもたらす生命軽視を暗示する」という手法を

 無意識的に行使している点も見逃せません。)

 まさに2010年代の映像テクノロジーを駆使して

 「アメリカ精神」を擬人化した作品であるといえるでしょう。

 ルールに則って攻撃する敵役・孤立状態となることによる死亡率の上昇といった

 モンスター映画の定番要素と

 冷戦崩壊後の米露関係を皮肉るかのような舞台設計が融合することによって生まれた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。