映画に感謝を捧ぐ! 「チャイナタウン」
映画感謝人GHMです。
今回はロマン・ポランスキー監督の「チャイナタウン」に
感謝を捧げようと思います。
浮気調査の裏に潜む陰謀を暴こうとする
私立探偵の運命を描いた本作は
反骨精神あふれる「巻き込まれサスペンス」であります。
華やかな町「ロサンゼルス」に潜む暗黒面をえぐり出す「社会派的目線」と
ハードボイルド映画のヒーロー「私立探偵」をダーティーで無力な存在として描くという
逆転思考が一堂に会する光景は
私に「美と醜が表裏一体の存在である」ことを目の当たりにする機会を与えてくれました。
(過激な題材に挑んでいるにもかかわらず
映像的迫力や説明台詞を最小限にとどめるバランス感覚や
「ハリウッド流解決」に背を向けた意地悪な幕切れが
作品の苦味を高めている点も見逃せません。)
まさに「ハードボイルドの世界を1970年代の感覚で見つめた」
サスペンス映画であると言えるでしょう。
社会性と愛欲によって形成された混沌が作品世界を支配する姿に圧倒される本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。