映画に感謝を捧ぐ! 「ヘザース ベロニカの熱い日」

 映画感謝人GHMです。

 今回はマイケル・レーマン監督の「ヘザース ベロニカの熱い日」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 お嬢様集団「ヘザース」に振り回される女子高生

 ベロニカの運命を描いた本作は

 コミック的な外見からは想像もつかないほどの「深み」を秘めた青春映画であります。

 「怒りの種子」を抱えながら高校生活を送るヒロインと

 彼女の暴力的願望を現実化していく青年との対決を通じて

 「人間の心中における善と悪との戦い」を描くという発想と

 殺伐とした状況をスピーディ且つユーモラスに表現することによって

 説教集を感じさせることなく

 80年代の繁栄に潜む「暗黒面」を写し出す映画的技法が一体となる光景は

 私に青春映画の持つ可能性の大きさと

 己を律すること&愛ある環境を育むことの大切さを示してくれました。

 (W・ライダー&C・スレイターの放つ「作品世界にとけ込めない雰囲気」が

 作品のテーマ性を高める役割を果たしている点も見逃せません。)

 まさに「少女漫画風味の社会派作品」と呼びたくなる作品であると言えるでしょう。 

 現代にも通じる「格差社会&世代間の断絶」を

 娯楽的スリルと軽快さを失うことなく描ききった本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。