映画に感謝を捧ぐ！ 「裏窓」
映画感謝人ＧＨＭです。
今回はアルフレッド・ヒッチコック監督の「裏窓」に
感謝を捧げようと思います。
同名小説をもとにして作られた本作は
映画の持つ「覗き見性」を象徴する強豪作であります。
極限までに抑制された主人公の行動範囲
徹底した情報管理・「主人公の目線」にこだわった映像表現によって
「主人公と鑑賞者が境遇・思考を共有する」状況を発生させ
スリルと現実感を高めようという試みは
私に「安楽椅子探偵映画」と「鑑賞者参加型映画」の醍醐味を
同時体験する機会をもたらしました。
（「単純明快でありながら内容の先読みがしづらい」単語を
題名として用いるタイトルセンスや
ハッピー・エンドでありながらも意地悪な幕切れとなっている点も見逃せません。）
本作こそ「巻き込まれサスペンスと状況限定型映画の長所」を
最大限に引き出した作品であると言えるでしょう。
派手なアクションや過激な性描写の連打に溺れることなく
鑑賞者の「知的好奇心」と「エロティックな快感」を刺激する
作劇力と映像技が心地良い本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を！！！。
