映画に感謝を捧ぐ! 「ハードエイト」

 映画感謝人GHMです。

 今回はポール・トーマス・アンダーソン監督の「ハードエイト」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 謎の男「シドニー」と彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は

 清濁併せのむ懐の深さと静かなる恐怖に満ちたサスペンス・ドラマであります。

 観光地ラスベガスを覆う「背徳的快楽の香り」と

 「凶暴な状況をクールに表現する」作劇法が

 一体となることによって生じる「映画的化学反応」は

 私に「人生の博打性と連鎖性」を目の当たりにする時間をもたらしました。

 まさに「凶暴にして冷静な人生訓」と呼びたくなる作品であると言えるでしょう。

 後年のP・T・アンダーソン監督作に通じる「父子関係&人間の縁へのこだわり」と

 主演男優F・B・ホールの放つ「不気味な威厳」によって

 他の犯罪映画とは異なる静かなる恐怖と人情をもたらした本作と

 

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。