映画に感謝を捧ぐ! 「ブルー・スチール(1989年版)」
映画感謝人GHMです。
今回はキャスリン・ビグロー監督の「ブルー・スチール(1989年版)」に
感謝を捧げようと思います。
連続殺人犯によって心身ともに追いつめられていく
女性警官の運命を描いた本作は
善と悪の縁に重きを置いた警官映画であります。
精神・肉体的ダメージに耐えながら
愛憎渦巻く対決を繰り広げる男女二人の姿を
ホラー・西部劇・ロマンス・アクション・社会派要素を融合させながら描くという試みは
私に「強大な武器を手にすることによって自制心を失っていく」恐怖と
「犯罪と闘う人間」が抱えるリスク&ストレスの大きさを
目の当たりにする機会をもたらしました。
(「ニューヨーク」という舞台に対するこだわり
主演女優J・L・カーティス&敵役R・シルバーの「アクション映画らしからぬ外見」
勧善懲悪の爽快感を意図的に廃した幕切れが
作品の苦味と猟奇性を高めている点も見逃せません。)
まさに「愛と狂気に支配された警官アクション映画」であると言えるでしょう。
女性監督に対する一般的イメージを打ち砕くかのような凶暴性&硬派さと
「ブルー」に対するこだわりが冴え渡る本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。