映画に感謝を捧ぐ! 「ブロンソン」
映画感謝人GHMです。
今回はニコラス・ウィンディング・レフン監督の「ブロンソン」に
感謝を捧げようと思います。
「英国一有名な囚人」マイケル・ピーターソンの生涯を
もとにして作られた本作は
静かなる凄みと凶悪な笑いを宿す実話系映画であります。
他の犯罪者とは異なる価値観&ルールを振りかざし
ハイリスクな日々を満喫する男の人生を
クールな暴力描写・意地悪にして陽気なユーモア
「自分語り」を多用しているにもかかわらず
説明過多を感じさせないストーリーを駆使して描くという試みは
私に「人間の心」の持つ複雑怪奇さと
「反抗精神」の魅力&おぞましさを体感する機会をもたらしました。
(主演男優T・ハーディーの「壮絶にしてコミカルな七変化ぶり」が
作品の凶暴性と残酷喜劇性を最大限に高めている点も見逃せません。)
まさに「英国風味の修羅地獄」を静かに表現した作品であると言えるでしょう。
暴力&犯罪三昧の日々を送りながら人を殺さない主人公と
刑務所&精神病院でトラブルを連発しているにもかかわらず
主人公を死刑にしない英国政府を通じて
イギリス精神の一端を写し出した本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。