映画に感謝を捧ぐ! 「殺しの分け前 ポイント・ブランク」

映画感謝人GHMです。

 今回はジョン・ブアマン監督の「殺しの分け前 ポイント・ブランク」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 リチャード・スタークの小説「悪党パーカー/人狩り」をもとにして作られた

 映画の1作目(2作目は「ペイバック」)となる本作は

 反骨精神漂う復讐映画であります。

 技巧性と静かなる凶暴性を兼ね備えた映像

 娯楽的スリル&高揚感に背を向けた陰鬱なるストーリー

 欲得と凶悪性を前面に押し出すことによって

 鑑賞者の共感&愛着を阻み続けるキャラクター

 場違いなまでの軽やかさのによって「胡散臭い気配」を高める音楽が一堂に会する光景は

 私に、エンターテインメント的欺瞞や勧善懲悪の建前を抑制し

 犯罪&復讐の本質に迫る人間たちの姿を目の当たりにする機会をもたらしました。

 まさに「陰性復讐映画界」の静かなる強豪と呼ぶにふさわしい作品であると言えるでしょう。

 1970年代のアメリカ映画界を席巻した「ニューシネマ」に通じる

 反優等生精神に満ちあふれた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。