映画に感謝を捧ぐ! 「逃走車」

 映画感謝人GHMです。

 今回はムクンダ・マイケル・デュウィル監督の「逃走車」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 一台のレンタカーに翻弄される男の運命を描いた本作は

 作り手の執念と技法が光る「巻き込まれ映画」であります。

 「主人公を車内&車の周辺に留まらせ

 車内目線で物語を進行させる」事に対するこだわりと

 情報操作によって単細胞的なストーリーに深みを与える作劇法が

 一体となることによって生成されたストーリー&アクションは

 私に「我流を貫く精神」の醍醐味と

 作品のスケール感を抑制することによって「物語の混乱」を防ごうとする気遣いの妙を

 堪能する機会をもたらしました。

 (あえて「万事解決のハッピー・エンド」を選択しない精神力が光る作品である点も見逃せません。)

 まさに「アイデアと映像技による直球勝負」の爽快感に満ちた作品であると言えるでしょう。

 奇妙な臨場感・観光旅行風味・感動誘発&ロマンスによる「気取り」を廃した謙虚な精神が

 「暇つぶし映画」ならではの楽しさを呼び起こす本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。