映画に感謝を捧ぐ! 「スペース・ゾンビ 吸血ビールス大襲来」
映画感謝人GHMです。
今回はグレン・コバーン監督の「スペース・ゾンビ 吸血ビールス大襲来」に
感謝を捧げようと思います。
テキサス州の一角で発生した吸血ゾンビ騒動を描いた本作は
「エド・ウッド監督作を80年代流に加工した」かのような空気を感じさせるゾンビ映画であります。
安物感満載の残酷描写&モンスター造形・陽気にして珍妙な音楽
広大でありながらもスケール感を感じさせない舞台
残酷な状況であるにもかかわらず和やかな雰囲気に包まれた俳優&女優陣の演技
支離滅裂を極めんとするかのようなストーリーが醸し出す「不条理なスリル」
強引すぎる社会風刺が融合することによって生成される
コント的な笑いとブラック・ユーモアの嵐は
私に「広大な大地・万人に映画を撮るチャンスが与えられる環境・マニア向け映画館」の存在こそが
アメリカ映画界の魅力であることを体感する機会をもたらしました。
(残酷且つ理不尽な状況から「ほのぼのとした結末」へと向かう豪快さが
作品の珍作力を高めている点も見逃せません。)
まさに「ゾンビ映画史上屈指の珍味」と呼ぶにふさわしい
ホラー喜劇であると言えるでしょう。
J・A・ロメロ監督とは異なる形で後年のゾンビ映画に影響を与えた本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。