映画に感謝を捧ぐ! 「ブリッツ」

 映画感謝人GHMです。

 今回はエリオット・レスター監督の「ブリッツ」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 ケン・ブルーウンの小説「トム・ブラント刑事&ジェームス・ロバーツ」シリーズの

 4作目をもとにして作られた本作は

 危険な魅力にあふれた刑事アクション映画であります。

 勧善懲悪映画の衣をまといながら

 「悪」という存在が持つエネルギーと魅力を前面に押し出すという

 恐ろしくも巧妙なる試みは

 私に「物語が作り手の意図を超えて暴走していく感覚」と

 「暴力という行為に善悪の分け隔ては存在しない」という

 危険な真実と向き合う機会をもたらしました。

 (主演男優J・ステイサムの「禿鷹顔」が放つ凶暴な気配と

 「正義の勝利を装いながら悪の勝利を描いた」幕切れが

 作品のメッセージ性を高めている点も見逃せません。)

 まさに「残酷文学系アクション映画」と呼びたくなる作品であると言えるでしょう。

 軽量映画ならではの残酷描写と力押しのストーリーを貫くことによって

 「正義の限界と悪の魅力」をさらけ出す作品となってしまった本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。