映画に感謝を捧ぐ! 「テレフォン」
映画感謝人GHMです。
今回はドン・シーゲル監督の「テレフォン」に
感謝を捧げようと思います。
ウォルター・ウェイジャーの小説「テレフォン指令」をもとにして作られた本作は
約30年の時を先取りしたスパイ映画であります。
1977年の段階で「2000年代のテロ攻撃・スパイ映画の流儀」を
予見したかのようなストーリー展開と
特撮風味あふれる演出・活劇的でありながらも品のある音楽が一体となる光景は
私に「死を恐れない人間の脅威」と「発想と映像テクノロジーの格差」がもたらす味わいを
同時体験する機会をもたらしました。
(主人公を「クリーンな善人」として描かないキャラクター設計と
「戦術的ハッピー・エンド」と呼ぶにふさわしい幕切れが
作品の苦味を高めている点も見逃せません。)
まさに「予言者映画」の称号にふさわしい作品であると言えるでしょう。
アメリカ映画でありながらアメリカの国防体制&冷戦構造を痛烈に皮肉った本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。