映画に感謝を捧ぐ! 「好奇心」

映画感謝人GHMです。

 今回はルイ・マル監督の「好奇心」に感謝を捧げようと思います。

 

 大人びた少年「ローラン」と若さあふれる母親の

数奇な運命を描いた本作は

 子供映画と大人映画の中間に位置する作品であります。

 不良性・文学性・陽気なエロティシズム・メロドラマ要素・

家族劇要素・ブラック・ユーモアが一体となったストーリーと

 軽快にして上品な演出&音楽が一体となる光景は

 私に「通過儀礼」の一形態と「愛情の持つ神秘性」の一端を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (「明るくも妖しげなハッピー・エンド」と名状したくなる幕切れへと

 着地している点も見逃せません。)

 まさに「背徳文学系母子劇」の称号にふさわしい作品であると言えるでしょう。

 映画史上まれに見る「濃密な母子関係」を

 品性とエロティシズムのバランス感覚を保ちながら描いた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。