映画に感謝を捧ぐ! 「コードネームはファルコン」

 映画感謝人GHMです。

 今回はジョン・シュレシンジャー監督の「コードネームはファルコン」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 1970年代に発生したCIAの機密漏洩事件を

 もとにして作られた本作は

 冷戦への皮肉に彩られたスパイ映画であります。

 状況に流されるまま国家機密にかかわり

 衝動の赴くままに「国家の敵」となった男二人の運命を

 娯楽的盛り上げを抑制した表現法で描くという大胆不敵な試みは

 私に「無軌道な若者に国家が翻弄される」事によって生じる痛快さと危うさを

 体感する時間をもたらしました。

 まさにスパイ映画以上屈指の「愚かしさ」と「ブラック・ユーモア性」を

 有する作品であると言えるでしょう。

 後先考えず「スパイ戦」の世界に踏み込んだ若者たちを通して

 陰謀渦巻く国際世界を痛烈にからかった本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。