映画に感謝を捧ぐ! 「血の魔術師」

映画感謝人GHMです。

 

 今回はハーシェル・ゴードン・ルイス監督の「血の魔術師」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 謎の魔術師「モンターグ」の周囲で巻き起こる惨劇を描いた本作は

 

 映画の持つ「顔」の1つを凶悪な形で写し出した怪作であります。

 見せ物小屋感覚あふれる映像表現・素朴極まる残酷描写・怪しげな音楽

 「映像的見せ場」をもり立てることを最優先事項として

 進行するストーリーが一体となる光景は

 私に「映画の見せ物性」と「人間の潜在的サディズム」を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (問答無用の勢いで二転三転しながら「終幕とも序幕ともとれる状況」へと着地する幕切れが

 ある種の「意地悪ユーモア」を生成している点も見逃せません。)

 まさに「映画論&人間論の香りを放つホラー映画」と呼ぶにふさわしい

 作品であると言えるでしょう。

 エンターテインメントに秘められた「獣」を解き放つかのような本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。